VOL.19    2007.12.13 『虚飾の社会の建て直しをしていくために』

2007年の「今年の漢字」に選ばれたのは「偽」という文字でした。

まさしく今年の世相はひき肉や赤福、船場吉兆の食に対しての不信、年金記録や政治資金問題、果ては守屋元政務次官の防衛利権問題、国民が「偽り」に振り回された一年であったという意味での結果だとおもいます。
こういった不信、嘘というのは、政治や食や行政だけではなく、隣人関係や友人、果ては恋人の関係の中にも波及をしてきているのではないのでしょうか。
右を見ても、左を見ても、何を信じていいのかわからないような今の時代、このまま突き進んでいけば、その疑念疑獄の終着駅に待つのは悲惨な結果です。
そうならないためにもまずは我々政治家が、その暗闇に一筋の光明を見出していかなければならないという責務を強く感じます。
まずは「年金問題」、舛添厚労相は今夏の参議院議員選挙の際に、「来年の3月までに照合を終え、最後の一人まで支払う」と公約をしていました。
しかし、結果は「宙に浮いた年金記録」約5千万件の中で、コンピューターで名寄せをしても解明できない記録が、約4割に当たる1975万件もあるというものでした。年金問題という生活に直結する問題だけに、この公約違反は非常に重要な問題であると憤りさえも感じます。
これは、舛添厚労相がいい加減だとか、公約違反をしただのという次元の問題ではなく、政治に対しての信頼を一層壊す事にもなりかねません。私達民主党も、参議院選挙において年金に対してのマニフェストを掲げ、選挙を戦い、勝利を致しました。
しかしこの勝利は、今の政治に対しての国民の怒りが形となって表れたものであり、何とか今の社会状況を変えてもらいたいという希望の表れでもあります。
しかし、今回のような政治不信を膨張させるような問題が起きると、自民党、民主党など政党に対しての期待以前に、政治に対しての希望さえもなくなってしまいます。
本来、模範であるべき政治家や国家がこうした事態を繰り返していけば、通常の社会生活の中にも虚飾が蔓延するのは当然であります。
「われ愚人を愛す」という本の著者は福原麟太郎さんという方ですが、この言葉を最初に言ったのはチャールズ・ラムという英文学者です。
この意味は、うまく立ち回って頭の回転が速い人よりも、少しおっちょこちょいの人の方が信用するに足るというようなものです。
今政治家に求められているのは、まさにこういう事なのではないでしょうか。
選挙の前だけ口八丁でうまい事を言い、終わってしまえば、知らんぷりという愚直さのかけらもないような政治家が多すぎると思います。
今年はまさに、偽だらけの世相でありましたが、私はそうした虚飾の社会を立て直していくためにも、愚直に都民の方々と向き合っていけるような政治を行って行きたいと考えます。
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