VOL.8 2006.06.04 『国会と地方議会』
先日、調布市の長友市長の決起集会が行われました。
調布市では7月2日投票で市長選挙が行われます。私が支部長を務める民主党調布支部では、現職の長友市長の支援を決定しました。
永友市長は一党一派に偏らない市民を中心とした政治を目指すスタンスを取っており、私達も今回の選挙については「推薦」という形を取らずに「支援」という形で応援する事にしました。断続的に党員を含めた支部会議を開いて今回の決定に至ったのですが、様々な意見が出たのも確かです。
前回の選挙では自由党、社民党、共産党が相乗りをして、私達民主党は自主投票で臨みましたが、今回は共産党は乗っていません。支部会議では、現職に対して厳しい意見が出たのも確かです。
相手候補は自民党が推薦する元調布市の教育部長であり、その候補に乗ってはどうかという意見もありました。
国会と地方議会の違いというのが、今回私達が支援を決めた理由です。
国会は自民党と民主党が与野党伯仲し、政権を取るために闘っています。
国会は議院内閣制ですから、過半数を占めた与党から総理大臣が出て、国の進路を決めていきます。繰り広げられるのはいかにして政権を奪取するかという完全な権力闘争です。
しかし地方議会は二元代表性ですから首長と議会が政治の両輪となり自治体の進路を決めていきます。私は地方議会には3つの視点があると思っています。
1つは、国と地方の問題です。
都議会で言えば、国と都の関係があります。
東京都にとって、どうしても国に対しての予算要望なり、政策制度要求がある場合、都議会の与野党問わずして、一致し議会として申し入れる。これは一つの地方自治体を考えた時、都から選出されている議員として団結するわけです。
2つめは首長と議会の問題です。
国会と違い、地方自治体の首長は大統領選挙ですから、都民が直接選挙をします。現在私達都議会民主党は、知事に対して野党的な立場におり、議席数も自公の数には負けています。しかし仮に来年の知事選挙で民主党候補が知事を取れば与党になる事は十分考えられるわけです。
3つめは国会と同じく与野党伯仲の場面です。
やはりいくら地方議会といっても、譲れない一線はあるわけですから何でもかんでも賛成をしていては自民党との違いが打ち出せません。
今回の調布市長選挙は、現在私達民主党が中心となっている会派が与党ですから、その与党候補を支援するという事は、市政に対して 私達も今後しっかりと関わっていくという事です。
まさしく前述した、2つ目の首長と議会の関係です。
与党会派だからといって、首長と何でも馴れ合いではなく、一定の緊張感を持って、今後の調布市議会、ひいては市政全般の運営に臨むという結論で、今回、「支援」の決定をした事をご報告します。