令和6年第2回定例会一般質問会議録
○議長(宇田川聡史君) 百十六番尾崎大介君。
〔百十六番尾崎大介君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕
○百十六番(尾崎大介君) 最初に、里親制度について伺います。
社会的養護の下に暮らす子供たちが健やかに育つためには、特定の大人との愛着関係が必要であり、国が平成二十九年に示した新しい社会的養育ビジョンでは、就学前の子供の里親委託率は七五%以上、学童期以降は五〇%以上という目標を掲げていますが、令和四年度の都の里親等委託率は約一七%にとどまっております。
福岡市や大分県などでは、里親委託推進のために、民間団体との連携や乳幼児期の子供の委託に特化した取組など様々な取組を行っており、成果が出ていると聞いております。
都としても積極的に取組を進めていくべきと考えますが、見解を伺います。
児童養護施設が保護した児童の中には、専門的なケアが必要な場合等、里親委託ではなく、乳児院や児童養護施設に入所するのが望ましいケースも一定数あるというのは理解をいたしております。
ただし、その場合でも、一度施設に入所したら、何年もそのまま施設で生活をするということではなく、児童が家庭と同様の環境で生活ができるように、里親委託が可能な状況になったら里親委託に切り替えるなど、施設への入所は、できる限り短期間とすることが望ましいと考えております。特に、乳児院から次の場に移行する場合は、児童養護施設ではなく、原則として里親委託を検討すべきであります。
そこで、児童養護施設や乳児院の入所児童についても定期的に方針を見直し、里親への委託を進めていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
次に、水源林について伺います。
東京都の水道水源は、八割が利根川、荒川水系で、多摩川水系は二割であります。その多摩川の水が多摩の水道を全て賄っているわけではないことは承知をしておりますが、私を含め多摩地域に住んでいる方々には多摩川に格別の思いがあり、今年の元日に発生をした能登半島地震を通じても、改めて水の大切さを実感したところでありますが、多摩川に対する思いもまた新たなものとなりました。
多摩川を守っていくためには、その上流にある奥多摩町や青梅市をはじめ山梨県の丹波山村などにも広がる森林を適切に管理をしていくことが重要であります。
明治四十二年、当時の東京市長の尾崎行雄氏は、五日間にわたり丹波山村をはじめとした水源地の踏査を行い、荒廃した水源林の現状を目の当たりにし、自らが先頭に立ち、その再生に乗り出したという記録が残されております。これは、踏査日記という形で現在も都の水道歴史館に残っておりますが、現在から百二十年も前に、この先見の明をもって森林を守ることの重要性が浸透していたことがうかがわれるものであります。
私は、かねてより森林保全に課題意識を持っており、平成二十二年の第四回定例会で、当時の石原知事に、北海道をはじめ全国各地の水源に近い森林が外国資本により買収をされていたことから、多摩の森林を守るために、東京都も何らかの対策を立てるべきだと質問をいたしました。
また、荒廃が進んだ森林は、土砂流出や倒木等で水源林や小河内貯水池への悪影響も懸念されていることから、森林循環の維持の重要性などについても取り上げてまいりました。
そこで、改めて、東京の水源林を含めた森林を守り、育てていく意義について知事の見解をお伺いいたします。
また、この問題に関連をし、水道局に対しても、局が水源地保全のために導入をした民有林の購入事業、これについて、その意義や所有者への周知の重要性についても指摘をいたしました。
多摩川上流域の森林は、緑豊かな水道水源林ですが、民有林の所有者の多くは個人所有であることから、長引く林業不振の影響で、中には手入れの行き届かない民有林もあり、本来果たすべき機能を失っている森林が見受けられます。当時議会で質問してから約十四年が経過をし、その間これまで水道局は民有林購入事業を計画的に進めてきたと聞いております。
そこで、事業のこれまでの成果、今後の取組の方向性について、局の見解を伺います。
続いて、地元の狛江市の防災力強化に関連してお伺いをいたします。
狛江市には、現在、和泉多摩川緑地計画という計画がありますが、この地区一帯約二十三・一ヘクタールは、太平洋戦争中の昭和十七年に当時の内務省によって都市計画決定をされたものであり、その後、昭和四十七年に都立狛江高校開設に伴い区域変更され、現在の区域二十・三ヘクタールとなっております。
この間、狛江市は、都立公園誘致計画の実現を掲げ、大規模所有者である水道局と狛江市の間で用地売買に向けた協議も行われ、平成十七年に財政負担を理由に市が断念した経緯もありますが、実に最後の区域変更から五十二年間、当初の計画からだと八十二年が経過をした現在も、ほとんど動きがない状況となっております。五十二年というと、自分が生まれる前にこの計画ができていたわけであり、この長い時間の中で、計画を取り巻く市街地環境も大きく変化をしているのは、至極当然なことであります。
一帯は四百戸もの戸建住宅が建つ宅地化が進み、また、平成二十四年には都道三・四・一七号線の松原通りが開通をし、国道二〇号線調布市から世田谷通りに至っては、多摩水道橋を経て、川崎市とつながる重要な路線となっております。
一方、緑地計画区域内をこの松原通りが開通したため、水道局用地を含む松原通り沿道の土地利用が進んでいないとの課題もございます。
また、多摩水道橋のこの一帯は、折しも昭和四十九年、岸辺のアルバムでもテレビ化をされましたが、堤防決壊を経験し、多くの住宅が濁流にのみ込まれました。
平成二十三年には東日本大震災、令和元年には台風十九号による水害など幾度もの災害に見舞われ、特に東日本大震災では、多摩水道橋付近では、三月の寒空の下、世田谷通りは渋滞をし、多くの帰宅困難者が長時間滞留をしたため、近くの都立狛江高校において帰宅困難者の支援を行う事態となりました。
能登半島地震でも、水道等の早期復旧、避難所運営、トイレなどの衛生対策、災害廃棄物など様々な防災上の課題が浮き彫りとなった現在、もしこの区域に都立公園が整備をされれば、帰宅困難者の支援だけでなく、避難、復旧、復興等のために大きな期待ができることとなります。
当地区に求められる防災力の強化や地区を取り巻く状況の変化を踏まえ、計画の区域設定を合理的に見直すことも必要だと考えます。また、都市計画の変更に当たっては、将来管理者を決めていかねばなりません。
これまで都と市は、将来管理者となることを前提に議論をしてきたと思いますし、既に述べたとおり、市も水道局用地など用地取得に向けて検討をしてきましたが、現実的に予算約三百三十億円の財政規模の狛江市に二十ヘクタールものこの緑地を整備するのは、これは不可能ですよ。さらに、東京都は、区域内に約四・三ヘクタールもの土地を所有しており、広域行政団体として計画実現に大きな影響力を有しております。
五十年以上、ほぼたなざらしにされてきたこの未完の緑地計画ですが、首都直下型地震や水災害などの観点から考えたとき、都民、市民の防災意識が高まっているこの機を捉え、和泉多摩川緑地計画の優先順位を引き上げ、狛江市ひいては東京の防災力強化を図っていくことは、今まさに重要性が大きくなっているのだと強く思います。
本計画の重要性を踏まえ、和泉多摩川緑地計画の整備に向けて、東京都として今後どのように市と取り組んでいくのか見解を伺います。
続いて、学校プールの運営に関して伺います。
近年の気候変動に伴う酷暑の影響により、水泳の授業を中止せざるを得ないケースが増えており、今年の夏も酷暑が予想されることから、学校現場における屋外プールでの水泳指導の在り方が課題となっております。
私の地元の調布市では、水温と気温の合計が六十五度以上になると、熱中症のリスクから水泳の授業は実施をしないとしており、水泳の授業時間の確保が難しくなってきております。本来は、暑いからこそ子供たちはプールに入りたいと思っているわけですが、今の気候状況や時代性を考えれば、致し方のないことなのかもしれません。
ならば、せめて屋内プール等の環境を整備することにより、子供たちの希望をかなえることができるのではないかと考えます。
他方、学校の屋外プールは、夏季の一定期間しか使わない稼働率の低い施設でありながら、設備機器等のメンテナンスや経年劣化に伴う施設の更新に財政需要が発生をし、例えば、調布市では、小学校二十校、中学校八校の合計二十八校あり、プールに係る経費は相当な額となっております。さらに、学校のプール清掃や水位の調整、水質管理を担っているのは教員であり、これらの業務も教員にとって大きな負担となっております。
こうした背景の下、公立小中学校の水泳指導について、全国の自治体では、民間のスポーツクラブ、こうしたものを保有している屋内プールの利用に移行する事例が増加をしております。民間と連携をすることで、専門指導員による指導が可能となり、水泳指導の質の向上が期待できるほか、屋内プールを使用することにより、年間を通じた確実なカリキュラムの履修も可能となり、さらには、プール設備の維持費や修繕費の削減、学校敷地活用の柔軟化にもつながるなどといったメリットも期待できます。
そこで、民間スポーツクラブ等と連携をした水泳指導等も有効と考えますが、教育委員会の見解を伺います。
また、東京都が保有する屋内プール、これは調布市にも武蔵野の森スポーツクラブ等がありますが、こうした施設を有効活用ができる仕組みの構築を求めますが、見解を伺います。
最後に、地域資源を生かしたインバウンド観光の一層の推進について伺います。
コロナ感染症の五類指定の変更以降、都内における人流や観光目的の来訪者が回復傾向にあり、外国人観光客も増加をしております。これを機にインバウンド観光の一層の推進に向けた取組の充実強化を図る必要があると考えます。
東京には、アニメや映画にまつわる聖地や、地域で大切にしてきた寺社仏閣等、各地域に観光につながる魅力的な資源が豊富に存在をしております。
調布市にも、深大寺や水木しげる先生のゲゲゲの鬼太郎にまつわるスポットが多くあり、アニメの聖地巡り、こうしたものがあるほか、映画映像関連企業が集積をしていることから、映画のまちとして発信をしています。
アニメに限らず、インバウンドの促進においては、花火大会など各自治体で日本文化に関連をした取組を展開することも効果的な要素となります。
これらの取組は、自治体だけでなく、関係事業者や関係団体との連携により展開されている事例も多く、地域におけるさらなる魅力向上やにぎわい創出、ひいてはまちの活力向上にもつながっております。
こうした調布市での特色ある観光資源を生かしたインバウンド誘客の取組を支援していくべきと考えますが、都の見解を伺い、私の質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔百十六番尾崎大介君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕
○百十六番(尾崎大介君) 最初に、里親制度について伺います。
社会的養護の下に暮らす子供たちが健やかに育つためには、特定の大人との愛着関係が必要であり、国が平成二十九年に示した新しい社会的養育ビジョンでは、就学前の子供の里親委託率は七五%以上、学童期以降は五〇%以上という目標を掲げていますが、令和四年度の都の里親等委託率は約一七%にとどまっております。
福岡市や大分県などでは、里親委託推進のために、民間団体との連携や乳幼児期の子供の委託に特化した取組など様々な取組を行っており、成果が出ていると聞いております。
都としても積極的に取組を進めていくべきと考えますが、見解を伺います。
児童養護施設が保護した児童の中には、専門的なケアが必要な場合等、里親委託ではなく、乳児院や児童養護施設に入所するのが望ましいケースも一定数あるというのは理解をいたしております。
ただし、その場合でも、一度施設に入所したら、何年もそのまま施設で生活をするということではなく、児童が家庭と同様の環境で生活ができるように、里親委託が可能な状況になったら里親委託に切り替えるなど、施設への入所は、できる限り短期間とすることが望ましいと考えております。特に、乳児院から次の場に移行する場合は、児童養護施設ではなく、原則として里親委託を検討すべきであります。
そこで、児童養護施設や乳児院の入所児童についても定期的に方針を見直し、里親への委託を進めていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
次に、水源林について伺います。
東京都の水道水源は、八割が利根川、荒川水系で、多摩川水系は二割であります。その多摩川の水が多摩の水道を全て賄っているわけではないことは承知をしておりますが、私を含め多摩地域に住んでいる方々には多摩川に格別の思いがあり、今年の元日に発生をした能登半島地震を通じても、改めて水の大切さを実感したところでありますが、多摩川に対する思いもまた新たなものとなりました。
多摩川を守っていくためには、その上流にある奥多摩町や青梅市をはじめ山梨県の丹波山村などにも広がる森林を適切に管理をしていくことが重要であります。
明治四十二年、当時の東京市長の尾崎行雄氏は、五日間にわたり丹波山村をはじめとした水源地の踏査を行い、荒廃した水源林の現状を目の当たりにし、自らが先頭に立ち、その再生に乗り出したという記録が残されております。これは、踏査日記という形で現在も都の水道歴史館に残っておりますが、現在から百二十年も前に、この先見の明をもって森林を守ることの重要性が浸透していたことがうかがわれるものであります。
私は、かねてより森林保全に課題意識を持っており、平成二十二年の第四回定例会で、当時の石原知事に、北海道をはじめ全国各地の水源に近い森林が外国資本により買収をされていたことから、多摩の森林を守るために、東京都も何らかの対策を立てるべきだと質問をいたしました。
また、荒廃が進んだ森林は、土砂流出や倒木等で水源林や小河内貯水池への悪影響も懸念されていることから、森林循環の維持の重要性などについても取り上げてまいりました。
そこで、改めて、東京の水源林を含めた森林を守り、育てていく意義について知事の見解をお伺いいたします。
また、この問題に関連をし、水道局に対しても、局が水源地保全のために導入をした民有林の購入事業、これについて、その意義や所有者への周知の重要性についても指摘をいたしました。
多摩川上流域の森林は、緑豊かな水道水源林ですが、民有林の所有者の多くは個人所有であることから、長引く林業不振の影響で、中には手入れの行き届かない民有林もあり、本来果たすべき機能を失っている森林が見受けられます。当時議会で質問してから約十四年が経過をし、その間これまで水道局は民有林購入事業を計画的に進めてきたと聞いております。
そこで、事業のこれまでの成果、今後の取組の方向性について、局の見解を伺います。
続いて、地元の狛江市の防災力強化に関連してお伺いをいたします。
狛江市には、現在、和泉多摩川緑地計画という計画がありますが、この地区一帯約二十三・一ヘクタールは、太平洋戦争中の昭和十七年に当時の内務省によって都市計画決定をされたものであり、その後、昭和四十七年に都立狛江高校開設に伴い区域変更され、現在の区域二十・三ヘクタールとなっております。
この間、狛江市は、都立公園誘致計画の実現を掲げ、大規模所有者である水道局と狛江市の間で用地売買に向けた協議も行われ、平成十七年に財政負担を理由に市が断念した経緯もありますが、実に最後の区域変更から五十二年間、当初の計画からだと八十二年が経過をした現在も、ほとんど動きがない状況となっております。五十二年というと、自分が生まれる前にこの計画ができていたわけであり、この長い時間の中で、計画を取り巻く市街地環境も大きく変化をしているのは、至極当然なことであります。
一帯は四百戸もの戸建住宅が建つ宅地化が進み、また、平成二十四年には都道三・四・一七号線の松原通りが開通をし、国道二〇号線調布市から世田谷通りに至っては、多摩水道橋を経て、川崎市とつながる重要な路線となっております。
一方、緑地計画区域内をこの松原通りが開通したため、水道局用地を含む松原通り沿道の土地利用が進んでいないとの課題もございます。
また、多摩水道橋のこの一帯は、折しも昭和四十九年、岸辺のアルバムでもテレビ化をされましたが、堤防決壊を経験し、多くの住宅が濁流にのみ込まれました。
平成二十三年には東日本大震災、令和元年には台風十九号による水害など幾度もの災害に見舞われ、特に東日本大震災では、多摩水道橋付近では、三月の寒空の下、世田谷通りは渋滞をし、多くの帰宅困難者が長時間滞留をしたため、近くの都立狛江高校において帰宅困難者の支援を行う事態となりました。
能登半島地震でも、水道等の早期復旧、避難所運営、トイレなどの衛生対策、災害廃棄物など様々な防災上の課題が浮き彫りとなった現在、もしこの区域に都立公園が整備をされれば、帰宅困難者の支援だけでなく、避難、復旧、復興等のために大きな期待ができることとなります。
当地区に求められる防災力の強化や地区を取り巻く状況の変化を踏まえ、計画の区域設定を合理的に見直すことも必要だと考えます。また、都市計画の変更に当たっては、将来管理者を決めていかねばなりません。
これまで都と市は、将来管理者となることを前提に議論をしてきたと思いますし、既に述べたとおり、市も水道局用地など用地取得に向けて検討をしてきましたが、現実的に予算約三百三十億円の財政規模の狛江市に二十ヘクタールものこの緑地を整備するのは、これは不可能ですよ。さらに、東京都は、区域内に約四・三ヘクタールもの土地を所有しており、広域行政団体として計画実現に大きな影響力を有しております。
五十年以上、ほぼたなざらしにされてきたこの未完の緑地計画ですが、首都直下型地震や水災害などの観点から考えたとき、都民、市民の防災意識が高まっているこの機を捉え、和泉多摩川緑地計画の優先順位を引き上げ、狛江市ひいては東京の防災力強化を図っていくことは、今まさに重要性が大きくなっているのだと強く思います。
本計画の重要性を踏まえ、和泉多摩川緑地計画の整備に向けて、東京都として今後どのように市と取り組んでいくのか見解を伺います。
続いて、学校プールの運営に関して伺います。
近年の気候変動に伴う酷暑の影響により、水泳の授業を中止せざるを得ないケースが増えており、今年の夏も酷暑が予想されることから、学校現場における屋外プールでの水泳指導の在り方が課題となっております。
私の地元の調布市では、水温と気温の合計が六十五度以上になると、熱中症のリスクから水泳の授業は実施をしないとしており、水泳の授業時間の確保が難しくなってきております。本来は、暑いからこそ子供たちはプールに入りたいと思っているわけですが、今の気候状況や時代性を考えれば、致し方のないことなのかもしれません。
ならば、せめて屋内プール等の環境を整備することにより、子供たちの希望をかなえることができるのではないかと考えます。
他方、学校の屋外プールは、夏季の一定期間しか使わない稼働率の低い施設でありながら、設備機器等のメンテナンスや経年劣化に伴う施設の更新に財政需要が発生をし、例えば、調布市では、小学校二十校、中学校八校の合計二十八校あり、プールに係る経費は相当な額となっております。さらに、学校のプール清掃や水位の調整、水質管理を担っているのは教員であり、これらの業務も教員にとって大きな負担となっております。
こうした背景の下、公立小中学校の水泳指導について、全国の自治体では、民間のスポーツクラブ、こうしたものを保有している屋内プールの利用に移行する事例が増加をしております。民間と連携をすることで、専門指導員による指導が可能となり、水泳指導の質の向上が期待できるほか、屋内プールを使用することにより、年間を通じた確実なカリキュラムの履修も可能となり、さらには、プール設備の維持費や修繕費の削減、学校敷地活用の柔軟化にもつながるなどといったメリットも期待できます。
そこで、民間スポーツクラブ等と連携をした水泳指導等も有効と考えますが、教育委員会の見解を伺います。
また、東京都が保有する屋内プール、これは調布市にも武蔵野の森スポーツクラブ等がありますが、こうした施設を有効活用ができる仕組みの構築を求めますが、見解を伺います。
最後に、地域資源を生かしたインバウンド観光の一層の推進について伺います。
コロナ感染症の五類指定の変更以降、都内における人流や観光目的の来訪者が回復傾向にあり、外国人観光客も増加をしております。これを機にインバウンド観光の一層の推進に向けた取組の充実強化を図る必要があると考えます。
東京には、アニメや映画にまつわる聖地や、地域で大切にしてきた寺社仏閣等、各地域に観光につながる魅力的な資源が豊富に存在をしております。
調布市にも、深大寺や水木しげる先生のゲゲゲの鬼太郎にまつわるスポットが多くあり、アニメの聖地巡り、こうしたものがあるほか、映画映像関連企業が集積をしていることから、映画のまちとして発信をしています。
アニメに限らず、インバウンドの促進においては、花火大会など各自治体で日本文化に関連をした取組を展開することも効果的な要素となります。
これらの取組は、自治体だけでなく、関係事業者や関係団体との連携により展開されている事例も多く、地域におけるさらなる魅力向上やにぎわい創出、ひいてはまちの活力向上にもつながっております。
こうした調布市での特色ある観光資源を生かしたインバウンド誘客の取組を支援していくべきと考えますが、都の見解を伺い、私の質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)